2016年8月23日火曜日

~実りの季節(とき)へ。~ 第73回定期演奏会 (2016/11/6)~本公演は終了しました




曲目:

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23
ドヴォルザーク:序曲「謝肉祭」作品92
ドヴォルザーク:交響曲第7番 ニ短調 作品70


Tchaikovsky :Piano Concerto No.1 in B-flat minor, Op.23
Dvorak: Carnival Overture, Op.92
Dvorak:Symphony No.7 in D-minor, Op.70

管弦楽:神戸フィルハーモニック
指揮:朝比奈千足
ピアノ:加々見茉耶

Orchestra:Kobe Philharmonic
conductor:Chitaru Asahina
Piano:Maya Kagami



神戸フィルハーモニック第73回定期演奏会




【あらたな挑戦】

この秋、私たちは36年間の蓄積を基に、未知の音楽への挑戦!を試みます。


 神戸フィルハーモニック創立以来、まだ一度も定期演奏会で取り上げたことない曲がまだまだたくさん残っています。
ドヴォルザークといえばすぐあの「新世界」、あるいは8番の交響曲を思い出しますが、今回取り上げる7番目の交響曲もこれら2曲に劣らず名曲です。ドヴォルザークがロンドンで大成功を収めて、国際的な名声を得て、自信満々の作曲意欲旺盛な時の作品なのです。いわゆる「チェコ風」から抜け出して、インターナショナルな作風になった最初の作品だともいえるでしょう。神戸フィルが初めて挑む新しいレパートリーです。

 ドヴォルザークはやっぱり管弦楽の作曲が得意でした。交響曲のほかに序曲とか交響詩のような作品も数多く残しています。序曲といっても、オペラの幕があがる前に演奏されるような短いものでなく、それだけで独立した作品が多く、今回取り上げる「謝肉祭」も、この他に2曲の序曲と組みあわせて書かれた大曲の中の一曲なのです。こんな曲を神戸フィルがまだ取り上げたことがないという事は一つの驚きです。

 もう一つの驚きは、チャイコフスキーのピアノ協奏曲という名曲を初めて取り上げることです。この曲の最初の部分はよくテレビのコマーシャルで使われていて、どなたにも耳馴れた音楽だと思います。しかし何といってもチャイコフスキーの真骨頂は第2楽章で聴かれるあの美しいメロディーです。またピアノの独奏部分は超絶技巧を要することで有名です。兵庫県出身の新進ピアニストを迎えての共演がとても楽しみです。

朝比奈 千足(神戸フィルハーモニック 音楽監督)