2014年6月6日金曜日

第68回定期演奏会(2014/6/21) ~若き情熱と高揚の時~ 本公演は終了しました。

第68回定期演奏会 ~若き情熱と高揚の時~ 
68th Regular concert
2014/6/21(土) 16:00開演
神戸文化ホール 大ホール (兵庫県)
Kobebunka hall (Kobe,Hyogo pref.)
指揮:朝比奈千足 Chitaru Asahina (cond.)


曲目:

ディーリアス 春、初めてのカッコウをきいて
Delius: On hearing the first cuckoo in spring
コープランド バレエ組曲「アパラチアの春」
Copland:Appalachian Spring
シューマン 交響曲第1番 Op.38「春」<マーラー版>
Schumann: Symphony No.1, B-flat Major Op.38 "Spring" 
(The Mahler Arrangements)




チケットはイープラスでも購入いただけます。 神戸フィル
ハーモニック 第68回定期演奏会



音楽監督より
6月のコンサートに、いささか季節外れのタイトルがついた3曲を選んでしまいました。でもこの「春」という言葉には青春とか明るい未来への予感というような意味合いもあります。今回取り上げた曲は、作曲家の各々が人生の内で最も気力が充実し高揚した時代に残した作品だったり、その物語が若々しく情熱的な情景を表した音楽なのです。

ディーリアスという人はとても華奢で柔らかい音色を大切にした作曲家です。水彩画を思わせる淡白な色合いの、叙情的な作品が最大の特徴です。彼の名声が確実になった最も充実した時代の曲の一つで、比較的小編成のオーケストラで演奏される小品を聴いていただきます。カッコウの密やかな鳴き声をクラリネットで吹きます。判りにくいかもしれませんので耳を澄ませてお聞きください。

コープランドはアメリカ最大の作曲家です。この「アパラチアの春」の物語は、19世紀の初め頃のペンシルヴェニア州が舞台で、若い開拓民夫婦の豊かで幸福な生活の様子を、透明感のある音色で表現しています。とても親しみやすいメロディーが後半で聞こえます。神戸フィルが初めて取りあげるアメリカの音楽です。ご期待ください。

シューマンは感受性の強い作曲家でした。彼のピアノ曲や歌曲はドイツロマン派の音楽そのものです。しかし交響曲作品では、彼の熱いロマンティシズムが実際の作曲の際に充分書き尽くせていないのでは、というもどかしさがいつも残ります。交響曲第1番も青春を謳歌するような颯爽とした名曲ですが、今回私たちは、名指揮者マーラーがシューマンの元々思い描いていた響きに近づくために改編した楽譜を使用します。シューマンの気力が最も充実した青春時代の意気盛んな音楽をお聴きください。